ninja散る そしてオーナーも
Shadow400からninja250に乗り換え、毎日楽しいばかり。
早そうな外見とは裏腹な穏やかな性格。でもスポーツバイクの基本は押さえた優等生。
通勤も意外と快適でした。
で、忘れもしない3月12日。季節は春へと移り替わろうとしており、その日はなかなかのポカポカ陽気。
そうだ、ツーリング行こう
ninja250を買ってからおよそ1ヵ月、毎日通勤に使うばかりで、ツーリングには行ってませんでした。
ちょうど春めいてきたこの頃、せっかくだからちょっと近場に走りに行こう!ということで走りに行くことにしました。
と、その前に1か月間何も手を入れていなかったので初の洗車をしてあげました。
雨に降られたりで汚れてたのがすっきりフレッシュ!ピッカピカになったバイクを見てウキウキしてきました。
最近はとっくに忘れてしまっていたこの感覚。久しぶりに心が躍りました。
通勤である程度乗り慣れたとはいえ、運動特性などはほとんどわからない状態。
せっかくだから昔よく行っていた山へ練習に行くことに。何年ぶりだろうなぁ!久しぶりに楽しみだなぁ!
と、いうわけで一路三ヶ根山へ。
三ヶ根山、三河地方に住んでいる人なら結構な人が知っているであろう山だと思います。
夜景スポットであり、そして走り屋スポット。
私がバイクを買った当時でも結構な数の走り屋、峠小僧たちが夜な夜な走りに行っていました。
私もたまに行っていましたwしかもアメリカンバイクで走るという無鉄砲にもほどがあるヤツでした。
まぁ、アホみたいに攻めることはできないのでフラッと友達とナイトツーリングに行く感じでした。
この三ヶ根山、最近は無謀運転や風紀がよろしくないとの理由からか夜間は閉鎖されるようになってしまいました。
数少ない夜景スポットがまた無くなってしまい、寂しいばかりです。
久しぶりのワインディング
ちょうどこの日の1週間前に買い替えたばかりの真新しいヘルメットを装着し、中にはインカムを仕込んでBluetoothで接続したスマホで音楽を聴きつつご機嫌なツーリング。
あと少しで着くというところで相棒から電話。夕方からバイク用品店へ行くのを付き合ってもらう予定の確認でした。インカムを付けていると電話が来てもハンズフリーで話せて便利ですなー。
相棒は元バイク乗り。メガスポーツバイクであるハヤブサに乗っていたため、ライディングギアにも詳しいので付き合ってもらう予定だったのです。
なんせ私はプロテクターがしっかり入っているライディングギアを持っていなかったので、いろいろとアドバイスをしてくれるとのことで、楽しみにしていました。
で、三ヶ根山。
もう何度来たかわからないぐらい来ているので道は何となく体が覚えています。
このコーナーはきついんだよなー。とか、このヘアピンは気持ちいいんだよなーとか。
軽く攻めてみたら、やっぱりスポーツバイクって感じで気持ちよく走れました。
課題の重心移動でのコーナリングも少しコツをつかんできた感じ。ちゃんとした走り方をすると危なげなく綺麗に曲がれるんだなーと実感しました。
どうでしょう、この景色。三河湾を一望です。渥美半島もよく見えました。
時間もいい塩梅だったのでこの写真を撮って帰宅することにしました。
綺麗なninja250の写真はこれが最後になりました。
散る
「今日は安全に気持ちよく走れたー!最高だったなー!」とウキウキ。ninjaやるやん!
せっかく気持ちよく走れたんだから帰りもしっかり安全運転で帰ろう!帰るまでがツーリングです!
などと一人でぶつくさしながらマッタリと走っていました。
で、三ヶ根山を下り、いつもの帰り道な県道。三ヶ根駅のすぐ近く
前後の車は離れており、見通しも抜群の直線道路。
対向車がウィンカーを出して右折をするかしないかというところ。みたところ曲がる挙動もしていなかったのでこちらは直進。
すると突然対向車が右折を開始。こちらはもうすでに全く止まれる距離でも状況でもない!!!!
クソ!バカやろ!どこ見てんだ!!と思いながらフルブレーキング!
後輪がロックし、次いで前輪もロック。とまれーーーーー!!!
しかしそれもむなしく車が眼前に迫り・・・・視界がブラックアウト。
気が付くと私はアスファルトに倒れていました。
あぁ・・・どうしてこうなったんだ
搬送
意識が回復し、ほどなくして誰かが駆け寄ってくる。
「おい、大丈夫か!おい!」と揺らしてくる。
「ううう、、、、、ぐあああああああ!!」思わずうめき声を上げてしまった。
誰だこいつ、揺らすな。体が動かん。激痛で動かせない。
左手が尋常じゃない痛み。これは折れたな。確信した。
起き上がろうとしても首が激痛で体が起こせない。右手は動く、右足も動く。
これはまさか・・・首も逝ったか。絶望しかないじゃん。
俺は、どうなってしまったんだ。
なんでこうなったんだ。
洗車したばかりだったのに。
バイクも買ったばかりだったのに。
周りで「救急車!救急車!!」と叫ぶ声が聞こえる。
正直、そんなことより誰かそのドライバーをどつきまわしてくださいと言いたかった。
お先真っ暗。目の前に広がるアスファルトのように、真っ暗。そんな気持ちだった。
ここはどこだ、反対車線じゃないか?バイクはどこに行ったんだ?
信じられないような激痛に数十分耐えていると、遠くから救急車の音が聞こえてきた。
まさか自分が救急車に乗る日がこようとは。
ほどなくして警察も現場到着した。もうあとは任せよう。とにかくもう身を任せよう。。。
救急車の中で救急隊の人が自宅に電話をかけてくれた。
「旦那さんが交通事故で・・・」その瞬間、嫁は意識が飛びかけたらしい。そりゃそうだ。そんな言い方したら死んだとしか思わんだろう。
すぐに電話を代わってもらって無事だと伝える。右手だけでも無事で良かったと思った。
救急車の揺れが首にダイレクトに伝わって痛かった。左手は見る見るうちにパンパンに晴れていく。
左足もなぜか動かない。
でも、生きているだけで今は充分だ。
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